ビルやマンション、店舗、施設などの維持管理を委託する際、大手のビルメンテナンス会社と地元のビルメンテナンス会社のどちらを選ぶべきでしょうか。
会社の規模や知名度だけで考えれば、大手企業の方が安心感があるかもしれません。
一方で、建物管理という仕事のほとんどは「現場」で行われます。
そのため私たちは、管理する建物と管理会社との「距離」と、その地域でどれだけの管理基盤を持っているかは、想像以上に重要だと考えています。
地元企業の一番の強みは「距離の近さ」
建物では、予定されている点検や清掃だけが発生するわけではありません。
「水が漏れている」
「設備の調子がおかしい」
「共用部が急に汚れてしまった」
「草が伸びて隣地にはみ出している」
「清掃員が急に休んでしまった」
こうした予定外の出来事が日常的に発生します。
そのとき、遠方から人を手配するのと、近隣エリアを日常的に巡回している会社が対応するのとでは、スピードが大きく変わります。
これは単に「会社から現場まで近い」ということだけではありません。
重要なのは、その建物の周辺に、普段からどれだけ人や管理物件が存在しているかです。
近隣に別の管理物件があれば、「別の現場から帰る途中に確認する」「近くを巡回している担当者が状況を確認する」といった柔軟な対応もしやすくなります。
建物管理において、距離の近さと地域内の管理密度は、一つのサービス品質だと私たちは考えています。
「地域密着」だけでなく「地域集中」
弊社では、湘南・西湘エリアを中心に建物管理を行っています。
特に平塚駅前・藤沢駅前では、それぞれのエリアで何十棟もの管理物件があります。
私たちが重要だと考えているのは、単に営業エリアを限定する「地域密着」だけではなく、特定の地域に管理物件を集める「地域集中」です。
例えば、平塚駅周辺で複数の建物を管理していれば、一つの建物のためだけに担当者が移動するのではなく、複数の現場を効率よく巡回できます。
藤沢駅周辺でも同様です。
近隣の別現場にスタッフや管理担当者がいる可能性が高くなるため、ちょっとした確認やトラブルにも対応しやすくなります。
また、清掃スタッフに急な欠員が出た場合などにも、近隣現場との調整が可能なケースがあります。
つまり、
管理物件が増える → 地域内の人員・巡回体制が厚くなる → 対応力が上がる → さらに管理効率も上がる
という好循環をつくることができます。
地域密着の本当のメリットは、単に「会社が近くにあること」ではなく、その地域にどれだけ管理の基盤を持っているかにあると考えています。
地域集中はコスト面でもメリットがある
管理物件が広い地域に点在していれば、点検や巡回のたびに長い移動時間が発生します。
しかし、一定の地域に管理物件が集中していれば、複数の建物を効率よく巡回することができます。
建物管理では、実際の作業以外にも移動、車両、駐車、管理担当者の巡回など、さまざまな間接コストが発生しています。
エリアを集中させることで、こうしたコストを抑えることができます。
さらに、清掃だけでなく、設備点検、貯水槽、修繕、草刈りなど複数の業務を近隣でまとめることができれば、管理効率はさらに高くなります。
地域集中によって生まれた効率を、価格やサービスに還元できること。
これも地元のビルメンテナンス会社を利用するメリットの一つです。
地域の専門業者とのネットワークも強みになる
建物を管理していると、専門業者を呼ぶほどではない小さな修繕や、どこに依頼すればよいのか分からない仕事が意外と多く発生します。
例えば、
「少しだけ草を刈ってほしい」
「壊れた部品を交換してほしい」
「排水の調子を見てほしい」
「扉や鍵の不具合を直してほしい」
「小規模な電気・設備工事をお願いしたい」
といった業務です。
一つ一つは小さな仕事でも、その都度お客様自身が専門業者を探し、現場を説明し、見積を取り、日程を調整するとなれば大きな管理負担になります。
ここでも地元企業の強みが生きてきます。
弊社では、自社で対応できる業務についてはできる限り自社で対応し、より専門性が必要な業務については、日頃から関係のある地域の専門業者と連携しています。
電気、給排水、空調、消防、建築、造園など、建物にはさまざまな専門分野があります。
地域で継続的に建物管理を行っているからこそ、それぞれの分野の地元業者との関係も蓄積されていきます。
そのため、お客様が業務ごとに別々の会社を探す必要がなく、まず弊社にご相談いただくことで、必要に応じて適切な対応方法や業者を検討することができます。
つまり、建物に関する管理窓口を一本化できることも、地域密着型の総合ビルメンテナンス会社を利用する大きなメリットです。
「これは清掃会社なのか、設備会社なのか、それとも工務店なのか」
そこからお客様が調べる必要はありません。
まず管理会社に相談する。
管理会社が現場を確認し、自社で対応するのか、専門業者を手配するのかを判断する。
こうした「建物の相談窓口」としての役割も、総合ビルメンテナンス会社の重要な仕事だと考えています。
ただし「地元企業だから安心」とは限らない
もちろん、地元企業であればどこでも良いわけではありません。
地域密着型の中小企業には、大手企業とは違った課題もあります。
その一つが、「仕事の中身や品質管理の仕組みが見えにくい」という問題です。
清掃を例にすると、担当する作業員によって清掃方法が違ったり、作業品質にばらつきが発生したりすることがあります。
「長年やっているから大丈夫」
「ベテランだから任せています」
だけでは、会社として品質を保証しているとは言えません。
地元企業の機動力や柔軟性を生かしながら、こうした属人的な部分を減らしていく必要があります。
人ではなく「仕組み」で品質を安定させる
そこで弊社では、個人の経験だけに依存しない管理体制づくりを進めています。
清掃であればマニュアルを整備し、ダスターやモップなどを色分けして使用場所を明確にするほか、場所ごとに適切な清掃資材を使用します。
さらに、
「どこを・どの方法で・どの頻度で清掃するのか」
を明確にします。
品質管理担当者も定期的に現場を巡回し、
・必要な場所が適切な回数清掃されているか
・作業方法は適切か
・決められた資材が使用されているか
・実際の仕上がりに問題がないか
などを確認します。
また、人による品質のばらつきをできるだけ小さくするため、清掃資材や機材にも適切に投資し、誰が担当しても一定以上の品質を確保できるよう、作業方法の均質化を進めています。
コンプライアンス面についても、各種認証・規格の取得や社内体制の整備を進めています。
地域企業ならではの機動力を残しながら、品質については「人」ではなく「会社の仕組み」で担保する。
これが重要だと考えています。
「何時間働いたか」から「どの状態を維持するか」へ
そして、これからの建物管理で重要になってくると考えているのが、時間ではなく「仕様」で管理するという考え方です。
例えば清掃の場合、
「9時から17時まで1名配置する」
という契約は非常に分かりやすいものです。
お客様にとっても「8時間清掃員がいる」と社内で説明しやすいため、時間を基準とした契約は現在でも多くあります。
しかし、最低賃金や人件費が毎年上昇する中、同じ人数・同じ時間数を維持し続ければ、管理会社側のコストは上昇し、その価格はいずれお客様にも転嫁せざるを得ません。
そこで、
「何時間清掃するか」
ではなく、
「どこを、どの頻度で、どの状態に維持するのか」
を基準に契約する考え方が重要になります。
例えば、新しい清掃機材を導入して、従来2時間かかっていた作業を1時間で終えられるようになったとしても、求められる品質を満たしているのであれば問題はありません。
むしろ効率化に成功した企業が、その成果をお客様にも還元できる仕組みになります。
人件費が上昇する時代だからこそ、単純に「人×時間」を増やすのではなく、必要な品質をどう効率よく維持するかを考えることが重要になってくるのではないでしょうか。
仕様契約だからこそ「見える化」が必要になる
一方で、仕様による契約には大きな課題があります。
それは、
「本当に決められた仕事をしているのか分からない」
というお客様の不安です。
時間契約であれば、人がその時間そこにいることは分かります。
仕様契約では、効率化によって作業時間が短くなる可能性があるため、作業内容や品質が見えなければ、
「本当に全部やっているのだろうか」
という疑問が生まれます。
だからこそ、これからのビルメンテナンス会社には、単に仕事をするだけではなく、「何をして、どのような状態になっているのか」を見えるようにすることが必要です。
作業報告、写真、巡回記録、品質チェック、改善履歴などを通じて、仕事を可視化していく必要があります。
地元企業だからこそ「見える会社」でありたい
大手企業には、長年積み重ねてきた知名度やブランドがあります。
一方、地元の中小企業が同じ方法でブランドを構築することは簡単ではありません。
だからこそ私たちは、会社を大きく見せるのではなく、実際にどのような仕事をしている会社なのかを、できる限り公開することが重要だと考えています。
どの地域で、どの程度の建物を管理しているのか。
どのような方法で清掃しているのか。
どのような問題があり、どう改善したのか。
どのような設備や資材を使用しているのか。
どのような資格・認証・管理体制を持っているのか。
こうした実績や事例を積み重ねて公開すること自体が、地元企業にとっての「ブランド」になると考えています。
建物管理だからこそ、地元企業という選択肢
建物は、その地域から動くことがありません。
だからこそ、建物を長く管理する仕事には、地域との距離が重要です。
近いから、すぐに動ける。
管理物件が集中しているから、効率よく巡回できる。
近隣に人員や管理物件があるから、急なトラブルにも対応しやすい。
地域の専門業者とのネットワークがあるから、幅広い相談に対応できる。
窓口を一本化できるから、お客様自身が複数の業者を探し、手配し、管理する負担を減らすことができる。
そして地域密着だけに甘えず、マニュアル、品質管理、コンプライアンス、情報開示によって、中小企業特有の弱点を補っていく。
弊社では、特に管理物件が集中している平塚駅前・藤沢駅前をはじめとした湘南・西湘エリアで、「地域密着」から一歩進んだ「地域集中型」の建物管理を進めています。
目指しているのは、単に近くにある管理会社ではありません。
何かあったときに、まず相談していただける地元の建物管理会社。
そして、
「地域での管理密度」「幅広い対応力」「仕組みによる品質管理」「仕事の見える化」
を組み合わせることで、長く安心して建物を任せていただける会社を目指しています。
会社の規模や知名度だけではなく、
「その会社はこの地域にどれだけの管理実績があるのか」
「問題が起きたときにすぐ動いてくれるのか」
「建物についてまとめて相談できるのか」
「品質を個人ではなく会社として管理しているのか」
「実際の仕事や実績をきちんと公開しているのか」
こうした視点も、これからのビルメンテナンス会社選びでは重要になってくるのではないでしょうか。
<お問い合わせ窓口>
株式会社日装 お問合せ窓口
E-Mail: info@nisso-kanagawa.com