株式会社日装(NISSO)

コラム

2026年9月2日

マンションの植栽管理は専門業者に頼むべき?適正な管理とは

マンションやアパートを管理していると、「駐車場まで草が伸びている」「隣の敷地まで枝が出てしまった」「雑草が生い茂って建物の印象が悪くなっている」といった問題が出てきます。

こうしたマンションの植栽管理は、必ず植栽専門業者へ依頼するべきなのでしょうか。

もちろん、樹木の状態を見ながら一本一本丁寧に剪定し、樹形や建物全体とのバランスまで考えて美しく仕上げるのであれば、植栽専門業者に依頼するメリットは大きいと思います。

一方で、建物を所有するオーナー様や管理会社様が求めているものが、必ずしもそこまで高いレベルの仕上がりとは限りません。

実際の建物管理では、**「最高品質の植栽管理」よりも「必要な状態を適正な費用で維持すること」**が求められるケースも多くあります。

植栽を「美しくすること」と「適切に管理すること」

植栽専門業者による剪定と、建物総合管理会社が行う草刈り・簡易剪定では、そもそも目的が少し違います。

植栽専門業者は樹木の種類や状態、成長、樹形などを考慮しながら作業するため、非常にきれいな仕上がりが期待できます。

一方、私たちのような建物総合管理会社が行う植栽管理では、

「駐車場にかかっている草を刈ってほしい」

「隣家まで伸びてしまった枝を何とかしたい」

「雑草が伸びて、管理されていない建物に見える」

「入居者から苦情が来る前に対応したい」

といった、建物管理上の問題を解決することを主な目的としています。

植栽のプロと同じ仕上がりを目指すのではなく、建物としてきちんと管理されている状態に戻す。

マンションやアパートでは、このくらいの植栽管理がちょうどよい場合もあります。

オーナー様が求めているのは「最高品質」とは限らない

建物管理のサービスは、丁寧であればあるほど良いとは限りません。

例えば、アパートの駐車場脇に生えている雑草をきれいにするために、高度な剪定技術が必要でしょうか。

もちろん、きれいに仕上がることに越したことはありません。

しかしオーナー様の本当の目的が、

「入居者から苦情が来ないようにしたい」
「近隣へ草木が越境しないようにしたい」
「管理されていない建物に見えないようにしたい」

ということであれば、必要以上に費用をかけることが最適とは限りません。

一定の見栄えを保ちながら、問題が発生しない状態を維持する。

その場合には、仕上がりだけではなく、対応の早さと費用とのバランスも重要になります。

「すぐ来てくれる」ことも植栽管理では重要

草刈りや剪定のご相談で意外と多いのが、「業者にお願いしたいけれど、なかなか来てもらえない」というケースです。

特に草木が一気に成長する時期は、植栽専門業者も忙しくなります。

しかし、その間にも草は伸び続けます。

駐車している車に草木が当たる、歩行の邪魔になる、隣家へ越境するなどの状態になれば、入居者や近隣からのクレームにつながることもあります。

こうした場合には、数か月後に非常にきれいに仕上げてもらうことより、必要なときにすぐ対応できることの方が重要な場合があります。

地域で日常的に建物管理を行っている会社であれば、現場を確認し、必要な範囲だけ比較的早く対応することもできます。

これもマンションの植栽管理における一つの品質だと私たちは考えています。

大規模マンションや工場でも「植えた後」が問題になる

マンションや工場などでは、建築時の計画や緑化への取り組みなどから、敷地内に一定の植栽が設けられているケースがあります。

完成した当初はきれいでも、当然ながら草木はその後も成長します。

数年経てば、枝が大きく伸びたり、雑草が増えたり、当初想定していた景観を維持することが難しくなってきます。

しかし、建物には植栽以外にもさまざまな維持管理費がかかります。

日常清掃、消防設備、空調設備、給排水設備、エレベーター、建物修繕など、限られた予算の中で優先順位を考えなければなりません。

そのため、植栽だけに大きな費用をかけることが難しく、結果として**「植栽はあるものの、その後の管理が十分にできていない」**という建物もあります。

こうした建物こそ、専門業者による高品質な管理だけではなく、定期的な草刈りや簡易剪定によって適度な状態を維持する方法も選択肢になります。

場所によって管理方法を変えてもいい

もちろん、すべての植栽を簡易的に管理すればよいわけではありません。

高級マンションのエントランスや、企業のお客様が通る正面玄関など、建物の第一印象を大きく左右する場所については、植栽専門業者による丁寧な管理が適しています。

一方、

駐車場周辺、建物の裏側、フェンス沿い、隣地との境界、人目につきにくい場所などは、必ずしも同じレベルの仕上がりが必要とは限りません。

例えば、

エントランス周辺 → 植栽専門業者

駐車場・建物周囲 → 建物管理会社

というように、場所によって管理方法を変えることもできます。

すべてに同じ費用をかけるのではなく、見栄えが重要な場所にはしっかり費用をかけ、それ以外は合理的に管理する。

建物全体の維持管理費を考えれば、こうした考え方も重要です。

建物管理に必要なのは「最上級」ではなく「最適」

植栽専門業者と建物管理会社のどちらが優れている、という話ではありません。

求められている役割が違います。

樹木の状態まで考え、美しい景観をつくることが目的なら植栽専門業者。

一方で、雑草の繁茂や隣地への越境を防ぎ、入居者からクレームが出ない状態を適正な費用で維持することが目的なら、建物管理会社による草刈りや簡易剪定も選択肢になります。

お客様目線のサービスとは、必ずしも最上級のサービスを提供することではありません。

その建物に何が求められているのか。

どこまでの品質が必要なのか。

どのくらいの費用をかけるのが適切なのか。

そして、問題が起きたときにどれだけ早く対応できるのか。

こうしたことを考え、必要な品質を、適正な費用とスピードで提供すること。

私たちは、それが建物総合管理会社として考える「最適な植栽管理」だと思っています。

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